【Book】色の手帖 色見本と文献例でつづる色名ガイド

尚学図書・言語研究所 編、
小学館 刊、
色見本と用例からなる色のカタログ。
http://www.amazon.co.jp/dp/4095040017


 本書は、日本の伝統的な色名や今日一般的に使用される色名(JIS慣用色名170色(1986年出版当時)を含む)358色を一望することができる色のカタログである。
 四色オフセット印刷の色見本と、様々な日本の文献から採取した用例、およびマンセル値・CMYK網点パーセントのデータから構成される。
 印刷は、紙質、裏面のインクなども配慮し調整しているらしく、美麗な仕上がりで各色を鮮やかに映し出している。
 用例は、記紀万葉集延喜式のような歴史資料・古典文学作品、近代の国内・翻訳文学作品などから採取しており、それらの資料・作品を読むときに具体的な色のイメージを思い浮かべる手がかりとなる。

 現在絶版となっており、「新版」(http://www.amazon.co.jp/dp/4095040025)が2002年に刊行されている。
 新版では収録色数が、和色名200、外来語色名300色(JIS慣用色名269色を含む)、合計500色に拡大されている。ただ、製本は簡易化されており、一冊の本として楽しむには旧版のほうが魅力が高い。

色の手帖―色見本と文献例でつづる色名ガイド

色の手帖―色見本と文献例でつづる色名ガイド