【Book】がくえんゆーとぴあ まなびストレート!

ufotable 作、たあたんちぇっく 画、
メディアワークス 刊、
わくわくできらきらな高校生活を演出する生徒会。
http://www.amazon.co.jp/dp/4840239665


 今より少し未来、少子化の進行と、就職して自分を磨くことを選択する人が増えたことにより、高校進学は今のように当たり前のことではなくなっていた。その結果、統廃合により消えていく学校も少なくない。
 私立聖桜学園は、生徒会長不在のままとなっているなど生徒の雰囲気も消極的であったが、転向初日に生徒会長に立候補した主人公・天宮学美によって、徐々に変化していく。

 本書は、2007年1〜3月にTV放映された同名のアニメ作品の先行漫画連載作品。両作品は一方が他方の原作という関係ではなく、ufotable社企画・製作の平行製作作品となっている(たあたんちぇっくは、ufotableのコミック作画班)。
 そのため、キャラクターの作画や性格描写はアニメ作品と一貫性があり好感がもてる。反面、レイアウト・動き・配色などは力不足を感じる。アニメ作品の方はそれらの面ですばらしい出来だったので、少々もったいない。

 ストーリーの骨子はアニメ版と共通だが演出は異なる。また細かい独自エピソードが追加されており、キャラクターを深掘りする意味では興味深い。
 個人的に気に入っているのは、生徒会が主人公であることと、学園祭開催・運営が一つの見せ場になっている点だ。高校時代、両者に深く関わっていたので、当時の記憶が懐かしく思い出される。また「生徒会」という存在は、漫画作品などでは主人公に相対する体制側組織として描かれることが多いため、主人公側に据えた本作は珍しく思う。
 現在第3巻まで刊行。