【Book】PLUTO

浦沢直樹 著、
手塚治虫 原作、
長崎尚志 プロデュース、
手塚眞 監修、
手塚プロダクション 協力、
小学館 刊、
浦沢直樹流アレンジの妙味。
http://www.amazon.co.jp/dp/4091815561


 「鉄腕アトム」(手塚治虫 著)の中の1話「地上最大のロボット」を元に、浦沢直樹が長編作品としてリメイクした作品。
 アトムを含む7体の最強クラスのロボットが次々と戦いに巻き込まれるというストーリーの骨子はそのままに、世界情勢や各ロボットの背景に独自解釈で厚みを持たせたり、ロボットと人間の関係やロボットの感情についてのテーマを盛り込むなど、さまざまな工夫が凝らされていて面白い。
 また「地上最大のロボット」登場人物や他の手塚作品のキャラクターが浦沢直樹の劇画調デザインで描かれているのも興味深い。アトム、ウランのデザインを見たときの衝撃は、「劇画・オバQ」(藤子・F・不二雄 著)を見たときのそれに匹敵するものであった。


 現在第5巻まで刊行。