【Book】ナチュン

都留泰作 著、
講談社 刊、
近未来の沖縄の海と秘密宗教。
http://www.amazon.co.jp/dp/4063144623


 半頭を失った天才数学者が学会に提出したのは、イルカの生態を写したビデオだった。
 他の研究者が失笑とともに天才の末路を哀れむ中、ただ一人、そこに潜む画期的な人工知能開発のアイデアに気づいたのは、学生の石井光成だった。
 石井光成はそのアイデアを形にすべく、沖縄に移住し、猟師宅に無理やり住み込みイルカの研究を始める。
 島の男達は彼を気さくに受け入れるが、伝統的秘密宗教を受け継ぐ女たちはひそかに反発する。


 第2巻まで刊行。
 イルカを見守る沈黙の少女の役割は? 海底に住まう「インシマス」とはなにか?
 物語はまだまだ序盤だが、今後への期待が高まる。