【Lifehacks】ToDo管理・アイゼンハワーの四角形

 ToDo管理において、優先度付けを行うと効率よくタスクを消化でき、達成感・制御感を得られやすくなります。
 優先度付けには色々な考え方がありますが、良く使われるのが、優先度を「重要度」と「緊急度」の組み合わせで分類する方法です。またこの2軸分類をマトリックスで表現する「アイゼンハワーの四角形」も便利です。


■重要度と緊急度
 各種タスクを、重要度と緊急度で以下のように分類します。

1.緊急であり重要である。
2.緊急であり重要でない。
3.緊急でなく重要である。
4.緊急でなく重要でない。

 緊急度は対外的な優先度決定要因としての意味が強く、重要度は自己・組織の価値観からみた優先度決定要因としての意味が強くなります。
 通常は緊急度の高いタスクの優先度を上げ、1.2.3.4.の順で実施することが多いと思われます。
 しかし実は、自己・組織にとっては重要度により優先度を上げるべきで、3.のタスクをいかにして計画的に実施していくかが重要となります。


アイゼンハワーの四角形
 タスクを上記4種類に分類・管理しやすくするためのツールが「アイゼンハワーの四角形」です。

  緊急度
        高       低
重要度 ┌───────┬───────┐
    │       │       │
   高│   1   │   3   │
    │       │       │
    ├───────┼───────┤
    │       │       │
   低│   2   │   4   │
    │       │       │
    └───────┴───────┘

 このようなマトリックス図を利用してToDo管理を行い、作業を行う場合は1〜4の優先度に応じて実施します。


■使用方法
▼例1:手帳
 手帳のページを上下2分割し、見開きで「アイゼンハワーの四角形」を作ります。
 タスクが発生するたびにポスト・イットなどに記入し、分類にしたがって貼り付けます。


▼例2:ホワイトボード
 A4またはB4程度の小型ホワイトボードに十字線を引き「アイゼンハワーの四角形」を作り、卓上に配置します。
 タスクはポスト・イットに書いて貼るか、マーカーで記入します。
 グループ作業時はより大きいものを壁に貼りだすのも効果的です。


▼例3:机
 机の上の領域を「アイゼンハワーの四角形」に見立てて物を配置します。
 特にデスクワークの場合、書類を基点に作業を行う場合が多いため、書類トレイやファイルボックスを配置して4つの領域を作ると効果的です。


■補足
 「アイゼンハワーの四角形」は、様々な時間管理やToDo管理の手法に取り入れられています。


▼「7つの習慣」
 フランクリン・コヴィー社の創業者であるスティーブン・R・コヴィー博士が提唱した、より良い生活や仕事のための方法論「7つの習慣」の中で、「時間管理のマトリックス」として「アイゼンハワーの四角形」の応用形を示しています。

  緊急度
        高       低
重要度 ┌───────┬───────┐
    │       │       │
   高│   I    │   II   │
    │       │       │
    ├───────┼───────┤
    │       │       │
   低│   III   │   IV   │
    │       │       │
    └───────┴───────┘

I.必須
・締め切りのある仕事
・重要な会議

II.生産性とバランス
・豊かな人間関係作り
・計画や準備

III.錯覚
・重要でない電話
・妨害や邪魔

IV.無駄
・単なる暇つぶし
・意味のない行動

 「7つの習慣」では、緊急度より重要度を重視すべきという点をより強調しています。
 「重要領域に生きる」ためには、以下のような工夫が考えられます。

・IVの中止を検討する。
・IVを撲滅する。
・計画的実行により、緊急でないタスクが納期ぎりぎりの緊急にならないようにする。
・緊急タスクが発生しないよう、準備・予防する。
・緊急タスクに余裕で対応できるよう、スキルアップする。
・IIIは他者に委任できないか考える。普段から委任できるメンバーを育てる。


▼「無理なく続けられる年収10倍アップ手帳」
 勝間和代著の上記手帳では、「アイゼンハワーの四角形」の各領域に名前をつけた「マトリックスToDoリスト」を採用しています。

  緊急度
        高       低
重要度 ┌───────┬───────┐
    │       │       │
   高│ 1.消費  │ 3.投資  │
    │       │       │
    ├───────┼───────┤
    │       │       │
   低│ 2.浪費  │ 4.空費  │
    │       │       │
    └───────┴───────┘

 理想としては、「4.空費」を限りなく0に近づけた上で、「1.消費+2.浪費」と「3.投資」の比率を50%、50%程度にすべきだが、実際には90%と10%程度の上「4.浪費」も大きいのではないかと述べています。