【Book】FLIP-FLAP
とよ田みのる 著、
講談社 刊、
奇声を上げてピンボールに興じる楽しさ。
カギカッコが付くくらい「普通」であることを自認する深町ミチオは、高校卒業に際して山田華に告白をする。
「普通」に対する「変化」を試みることが主目的であったので、山田華があっさり承諾したことに驚くが、そこには条件があった。
導かれるままゲームセンターに訪れると、山田華が好きだというピンボールゲームの台を前に、グランドチャンプ「UFOさん」が叩き出した記録「31億2367万320点」を超えることが条件だと告げられる。
変な条件に困惑しながら深町ミチオは、ゲームセンター常連に注視される中、やったこともないピンボールに挑み次第にはまり込んでいく。
「ラブロマ」最終巻から1年半、ついに次回作が刊行された。
両連載の間に発表された、本作の原型ともいえる短編「ATTACK FROM MARS」も掲載している。
「ラブロマ」では主人公・星野一の実直すぎる性格づけが面白かったが、この作品では山田華である。
とにかくピンボールのことしか頭になく、深町ミチオをピンボールの世界に引きずり込み、その魅力を身をもって教え込んでいく。
著者自身がピンボールにはまり題材に選んだというだけあって、本当に楽しさが伝わってくる。
■著者情報
とよ田みのる - Wikipedia
NETトキワ荘(仮)
※著者のウェブサイト。
■書誌情報
FLIP-FLAP(2008.06.23/2008.06.23)
※完結。
■付録情報
・本体表1、4に楽屋落ち漫画「フリフラ高校ピンボール部!!!」を掲載。
・カバー折り返しに4コマ漫画「スーパーゲーマー山田さん」を掲載。
■装丁
TADASHI HISAMOCHI + SEIKO TSUCHIHASHI [HIVE]