【Book】なずなのねいろ

ナヲコ 著、
徳間書店 刊、
和洋の垣根を越えて出会った二人の楽器奏者。

 ギター少年・伊賀湧介はバンドを始めた頃の楽しさを最近感じなくなり悩んでいた。ある日、偶然同じ電車に乗り合わせた少女・音羽撫菜が置き忘れた三味線を届けることになり、音羽撫菜の奏でる音色に魅了され自分も三味線を習うことを希望する。
 音羽撫菜は優れた三味線奏者の姉・音羽花梨を持つが、家庭内の事情から表向きには三味線を弾けることを隠し独学で身に着けたものだった。三味線を好きである気持ちをさらけ出すことを躊躇する音羽撫菜に対し、伊賀湧介は学校に三味線部を設立して活動しようと呼びかけ、設立に奔走する。

 様々な事情から本当にやりたいことができないという状況は、人生において多々あることだ。そこで簡単にあきらめて立ち止まらずに進む意思を持つこと、必要だが困難なことである。
 この物語の登場人物達がいかにそれを行うか、見守りたい。


■著者情報
ナヲコ - はてな
サーチライトM
※著者のサイト。

■書誌情報
なずなのねいろ 第1巻(2008.07.19/2008.09.01)
※以下、続刊予定。

■装丁
カラフルクリーム

なずなのねいろ (1) (リュウコミックス)

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