【Book】まるいち的風景
柳原望 著、
白泉社 刊、
ユーザーフレンドリーは表面ではなく仕様の細部に宿る。
世界有数のハイテク家電メーカーKAMATAは汎用家庭用ロボット「まるいち」を新規に開発・発売した。
まるいちは丸顔三頭身の子供のようなロボットで、表情を変えることも会話することもできない。立ち居振る舞い基本動作は予め登録されているものの、行動トレース方式で利用者の動作を登録していく必要があるため、掃除・洗濯・料理といった行動をいちから教えていく必要がある。
手間がかかり不便な面もあるまるいちだが、多種多様なユーザーの下で事件やトラブルを起こしながら、様々な可能性を広げていくのだった。
「それはロボット」(流星ひかる 著)読後に読み返したくなり、そういえば2000年刊行の第4巻で未完のまましばらく続巻がなかったことを思い出す。
Amazonで検索すると新刊はないが文庫版が出ていたので調べてみると、書き下ろしの完結編や未収録作品を収録しているという情報を得たため改めて購入した。
文庫版には新書版未収録の以下の作品が収録されている。
・第1巻
- 無人島まるいち(雑誌掲載中断時の最終話)
- 愛しい擬態語(第43回日本SF大会「G-con」プログラムブック掲載)
- Maruichi's Tea Time(TIMEアジア版 2000. May 1-8掲載、「ケータイくんと一緒」収録)
・第2巻
- 変わりゆく世界
- 大人のおもちゃ
- Living life with MARUICHI(書き下ろしの完結編)
- POST SCRIPT(書き下ろしの文庫版あとがき漫画)
特に気に入っているのは次のエピソード。
・機械仕掛けの伝言
遺したものが伝える思い。
・雄弁なものたち
不便な道具にこそ愛着が湧く。
・青い目の狗張り子
記録すれば未来に伝わる。
・善意の第三者
少しの善意の組み合わせ。
・じじーずアイドル
効率化の先に見える真の必要事項。
■著者情報
柳原望 - はてな
つれづれやな
※著者ブログサイト。
■作品情報
まるいち的風景 - Wikipedia
■書誌情報
▼新書版
まるいち的風景 第1巻(1998.03.XX/1998.03.XX)
まるいち的風景 第2巻(1998.10.XX/1998.10.XX)
まるいち的風景 第3巻(1999.08.XX/1999.08.XX)
まるいち的風景 第4巻(2000.10.XX/2000.10.XX)
※未完。
▼文庫版
まるいち的風景 第1巻(2008.07.15/2008.07.20)
まるいち的風景 第2巻(2008.07.15/2008.07.20)
※完結。
■装丁
柴田昌房 (30A)
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