【Book】まんがの作り方

平尾アウリ 著
徳間書店 刊、
自然体でいられす創造者の幸福。


 13歳で漫画家デビューし話題になったが、すぐに仕事がなくなりバイト生活を送っていた川口明日花は、19歳になり漫画の仕事を再開したいと決意する。あらゆる分野について新作構想を練るが、どの分野でも実現が困難だとの認識にいたる。
 悩んでいる時に、バイト先の後輩である森下が退職を嘆いて遊びに来る。川口明日花は何気ない口調で交際しようと誘うが、それは実体験を元にして今流行のガールズラブ作品を制作しようとの目論見からだった。

 川口明日花が漫画製作に復帰することを決めたのは、「さち」という漫画家の作品に触発されたからだったが、実は「さち」の正体は森下なのであった。


 主人公である2人の未成年漫画家は、空気を吸うように、日常生活の一環として漫画を製作する。創造の苦しみの描写も皆無ではないが、日常を侵食するほど激しくはない。
 こういう風に自然体でなにかを創造できたらどれだけ楽しいだろうか。


■著者情報
平尾アウリ - Wikipedia
平尾アウリ - はてな


■書誌情報
まんがの作り方(2009.02.20/2009.04.01)


■装丁
宮村和生 (510 GRAPHIC ART SECTION)
-ARTCH-
※装丁者のウェブサイト。

まんがの作り方 (1) (リュウコミックス)

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