【Book】スカタン野郎

北道正幸 著、
講談社 刊、
精密人体解剖模型が大阪の町に求める自由。

 理科教材製造会社、大阪科学の会長・島津銀蔵は、100歳を数えても人体模型製作に心血を注ぐ創業者職人である。
 島津銀蔵が大阪科学創立80周年記念「なにわスペシャル」として開発したのは、細胞一つ一つを模型化し、全体では人語を解し自立して動く人体解剖模型「定吉」であった。
 商品というより自らの引退後の友として定吉を開発した島津銀蔵であったが、定吉は自由を求め大阪の町に逃走し、ふとしたきっかけから天才的医師・安部零次とリカ親子の下に居候することになる。
 「なにわスペシャル」の量産化を目指す大阪科学の面々による執拗な捜索回収行動を避け、ひっそりと暮らすことを望む定吉の周囲では、意図せず様々な騒動が巻き起こる。

 奇妙な登場人物と勢いで読ませる漫画。
 とにかく登場人物が動き回る。屋根の上を、煙突のはしごを、車道を、家の中を。

■著者情報
北道正幸 - Wikipedia
北道正幸 - はてな
スカタン国際的電脳通信網 ねこも〜ど
※著者オフィシャルウェブサイト。
kita private
※著者ブログサイト。

■書誌情報
スカタン野郎 第1巻(1995.11.XX/1995.11.22)
スカタン野郎 第2巻(1996.07.XX/1996.07.23)
スカタン野郎 第3巻(1997.08.XX/1997.08.22)
※完結。後継作「スカタン天国」に続く。

■付録情報
・本体表1にカバーイラストキャプション付きを収録。
・カバー折り返しに付録4こま漫画を収録。